親方コラム

2021年10月30日
先日、私は警察にお世話になった。といっても逮捕されたわけではない。なんとこの私が警察署長になったのだ。そう、蔵前警察署一日署長である。制服、制帽に身を包み、街頭に立って特殊詐欺被害防止活動を行った。詐欺被害が深刻な問題となっている昨今、地域の為に力になることができて良かったと思う。制服姿は我ながらなかなか似合っていたように思う。さあ、明日も西岩部屋の少しぽっちゃりした七人の巡査を連れて浅草、蔵前をパトロールすることにしよう。
西岩
2021年10月13日
久しぶりにコラムを更新しようと思う。約1ヶ月間更新することなくサボってしまった。その間、秋場所も終わり、総理大臣も変わってしまった。まさに浦島太郎状態になった。亀の里が竜宮城へ連れて行ってくれたのだろうか。そんなはずはないか。私が乗ったら亀の里は潰れてしまう。ちなみに亀の里は里親の元で元気に暮らしている。西岩部屋の秋場所は残念な成績になってしまった。実りの秋にするはずだっのだが、、、。今年の米は豊作らしいが、西岩部屋の秋場所は不作に終わった。次は今年最後の九州場所である。頑張ってもらいたい。せっかく遠い九州まで行くのだから、九州だけに何かを吸収してもらいたい。
西岩
2021年9月4日
秋場所の番付が発表になり、初日まであと1週間となった。先場所の西岩部屋の成績は散々だったので、今場所は全員が勝ち越しをする気持ちで頑張ってもらいたい。
この夏は、オリンピック、パラリンピック、高校野球などがあった。コロナ禍で外出を控えていたこともあり、たくさんのスポーツをテレビ観戦することができ、多くの感動をもらった。特に大好きな高校野球は釘付けになって見た。西岩部屋には、甲子園で活躍する高校生と同じ年齢の力士が4人いる。甲子園で活躍する高校球児などに影響を受けて頑張ってもらいたいと思う。夏にたくさん汗を流した分、実りある秋にしてもらいたい。私は夏に汗を流していないため、実りある大きなお腹になってしまった、、、
西岩
2021年8月11日
毎日のようにテレビに釘付けになって応援した東京オリンピックが幕を閉じた。その中でも、男子柔道73キロ級で金メダルを取った大野将平選手には感動した。勝った瞬間も感動したが、それ以上に感動したのが、勝った後でも武道の基本精神を忘れることなく深々と頭を下げて相手に敬意を示した場面だった。
大野選手はリオオリンピックでも金メダルを持った後に相手に深々と礼をし畳を下りた。大野選手はこのことについて「日本で生まれた柔道の美しい側面も見せることができたと思う」と話している。このことが中学三年の道徳の教科書にのっているそうだ。ある記事に柔道家の「礼に始まり礼に終わる」ことの意味が書いてあった。そこに書かれていたのは「柔道にとっての試合や稽古は、あくまで自らの技能を高めるための修行であり、争いではない。勝敗が決まった時点で対戦相手ではなく同じ道を歩む修行仲間としてお互いの存在を認め合い、互いが人格を尊重し感謝し合うため」と書かれていた。これこそが日本古来の武道の基本精神である。私も指導する立場としてオリンピックを見て気付かされたことがたくさんある。ただ見るだけではなくいろいろなことが勉強になった。
西岩
2021年7月29日
先日、東京オリンピックが開幕した。開会式当日、昼はブルーインパルスの展示飛行を屋上で見て、夜は開会式をテレビでじっくりと見た。各国の入場行進や、最後の聖火ランナーなどを楽しく拝見させてもらった。そういえば私もオリンピックに出場したことがある。といっても陸上競技の男子100メートルに出た訳ではない。出たら間違いなくビリだ。私の短い足では100メートルは30秒くらいかかるからだ。話を戻すが、1998年長野オリンピック開会式で、各国の入場行進の先導役を力士がしたのである。私はノルウェー代表の先導をし、プラカードを持って一緒に入場行進をした。紋付袴を着て大銀杏を結っての行進だった。東京オリンピックの開会式を見て、23年前の長野オリンピックを思い出した。あらためて貴重な経験をさせていただいたことに感謝している。
西岩
2021年7月25日

名古屋場所も無事に終わり、今週は1週間の休暇に入っている。そして明日から秋場所へ向けて稽古を再開する予定である。名古屋場所は西岩部屋は勝ち越しがたくさん出た。なんと1人だ、、、散々な結果だ。しかし7人の力士は、奇妙な立ち合いをしたりせず、相撲道に反するガッツポーズなどもすることなく、力士らしく正々堂々と戦った結果なので仕方ない。勝ち負けも大切だが、それ以上に正しい相撲道を歩み、力士らしい立ち振る舞いで成長していってもらいたい。
さあ、負け越した力士は悔しさを忘れることなく八月はたくさん汗をかいてもらいたい。もちろん勝ち越した力士も同様だ。実りある秋になることを願う。
西岩
2021年7月11日
昨日は名古屋場所七日目。そして7月10日といえば、僭越ながら私の45回目の誕生日であった。15歳で入門し、アッと言う間に30年が経ったことになる。そうだ、千代の国におめでとうを言うのを忘れた。そう、千代の国は私と同じ誕生日である。同じといっても、産まれた年は違うし、男前の千代の国と私では顔も全然違う。そんなことより、西岩部屋の力士の成績はジメジメして梅雨の真っ最中のような感じだ。後半戦はカラッと晴れて梅雨開けしてもらいたい。今日の東京は綺麗な虹が出たそうだ。あ、2時ではなくもう夜10時だ。寝よう。
西岩
2021年7月4日
今日から名古屋場所が始まった。お客様の入場には全体の50%という制限があるものの、定員いっぱいのお客様に来ていただいた。私も審判で土俵下にいたが凄い熱気を感じた。名古屋の相撲ファンの方々にとって2年ぶりの開催で待ちに待った初日だったと思う。そんな中、西岩部屋の7人の力士は負け知らずの初日だった。素晴らしいスタート、、、ではなく、今日は誰も相撲がなく全員が二日目に組まれたのであった。逆に明日は7人が登場する。私の心臓がもつか心配だ。頑張ってもらいたい。
西岩
2021年7月2日
いよいよ名古屋場所が近づいてきた。西岩部屋も数日前に宿舎入りし稽古を重ねている。久々の地方場所で新鮮さを感じているが、新型コロナウイルスの影響で稽古見学禁止、ちゃんこ提供禁止、協会員の外出禁止など窮屈な日々を過ごしている。考え方によっては、新型コロナウイルスのおかげで相撲に集中するだけである。名古屋場所といえば私にとって現役最後の場所であり、思い出深い場所である。今から6年前の平成27年名古屋場所千秋楽、最後の相撲と決めて土俵に上がり、相撲には敗れたが土俵に深々と一礼をして引きあげた日のことは今でも鮮明に覚えている。私は引退したが、今度は私の弟子たちが名古屋の土俵で頑張ってくれることを期待している。
西岩
2021年6月15日
ついに関東も梅雨入りした。今年は例年より遅い梅雨入りだそうだ。梅雨はジメジメして嫌な時期である。力士は体も大きく汗かきなので大変だ。早く梅雨明けしてくれることを祈る。梅雨に入り湿度が高くなると髪の毛が、うねったり広がったり、言う事を聞いてくれない。私の髪の毛はくせ毛なので余計に言うことを聞いてくれない。まさに焼きそば状態。私の性格に似たのだろうか、、、。焼きそばなら美味しいが、私の髪の毛は食べることもできず、役に立たない。ジャニーズのように爽やかでかっこいい髪型をしてみたいものだ。梅雨に入り、私の髪の毛はまさに青森名物「つゆ焼きそば」だ。
西岩