親方コラム

2020年9月20日
今日は九月場所中日だった。早いもので今日から後半戦である。西岩部屋の力士は調子がいいとは言えないが、それぞれ頑張っている。今日のトップバッターは若箭原。立ち合いは頭から当たっていったが、まわしを取られてる寄り切られて負けてしまった。しかし、今場所一の立ち合いができた。いい立ち合いができたことは収穫である。この立ち合いが毎日できるようになれば勝ち越しも見えてくると思う。若金子も立ち合いはよく、右からおっつけて前に攻めた。しかし左の脇が空いてしまい相手に上手を取られて負けてしまった。攻めて負けたのだから仕方ない。気持ちを入れ替えて頑張ってもらいたい。八女の里は小手投げで勝ちはしたが本来の相撲ではない。もっと前に出る八女の里らしい相撲を取ってもらいたい。中日を終え2勝2敗が3人、1勝3敗が4人である。ここから後半巻き返して全員が勝ち越しをしてほしい。今日はブリの差し入れがあり、みんなで食べた。ブリは縁起の良い出世魚である。西岩部屋のモジャコ達も頑張ってブリのように出世してもらいたい。本当の勝負はこれからだ。
西岩
2020年9月19日
今日は九月場所七日目。まずは若大根原が土俵に上がった。立ち合いは思いっきり当たっていったが大きな相手に差され体を起こされて負けてしまった。大きな相手に差されると軽量の若大根原は何もできない。もっと脇を締めスピードで勝負してもらいたい。若藤岡は大きな相手にがっぷり四つに組んで負けてしまった。自分より大きな相手とがっぷり四つに組んでは勝てない。まわしを取って頭をつけるなど工夫が欲しかった。若田中は今日も懐の深さを生かした豪快な相撲で勝った。手足が長く上手を取ったら力を発揮する。こういう不思議な魅力を持った力士は、小さくまとまることなく大きく育てていきたいと思う。若松永は立ち合い突き放すことができたが途中でまわしを取られて負けてしまった。もっと激しく突き放してもらいたい。若松永の潜在能力はこんなものではないはずだ。気持ちを入れ替えて頑張ってもらいたい。さあ、明日は中日折り返しだ。後半戦も、暑い夏に鍛えたことを思い出して頑張ってもらいたい。まだ全員に勝ち越しのチャンスはある。
西岩
2020年9月18日
今日は九月場所六日目。幕下以下の力士は3番目の相撲を取り終えることになる。今日の西岩部屋は若藤岡からである。立ち合いにいなされ力を出し切れずに負けてしまった。もっと相手をよく見て立っていかなければならない。立ち合いは難しいものだが相手のいなしや変化にもついていける立ち合いを覚えてもらいたい。若田中は立ち合いに強く当たることができずに負けてしまった。まだ入門間もないのだから負けてもいいので思いっきり当たって全力を出し切って欲しい。八女の里は、立ち合い当たってから足が止まってしまった。止まったら大きな相手には勝てない。止まらずに攻めることだ。攻めながら技を仕掛けるということを覚えてもらいたい。
今日は土俵に上がった三人が負けてしまったので愚痴っぽくなってしまった。ノムさんではないが、ボヤキの一つでも言いたくなる。しかし「敗軍の将兵を語らず」という言葉もあるし、愚痴ることはやめて寝ることにしよう。ではみなさん、また明日。
西岩
2020年9月17日
早いもので九月場所五日目が終わった。今日は私が審判で土俵下に座っている時に三人が土俵に上がった。弟子が土俵に上がると私もドキドキで血圧が上がりそうだ。まずは若箭原だが、まだ相撲を始めて浅いので仕方ないが早く立ち合いを覚えることだ。今日も立ち合いが思ったようにできずに負けてしまった。私の血圧が10上がった。次は若大根原。大きい相手に懐に入られ完敗だった。脇を締めて差させないことを覚えて欲しい。私の血圧がさらに10上がった。若金子は立ち合いもよく、前に攻める相撲で完勝だった。内容も伴った勝利で私の血圧は10下がった。そして最後に若松永。私の審判の時ではなかったが、本来の突き押し相撲で勝ってくれた。若松永らしい相撲だった。連敗がストップしたのでここから勝ち越しを目指してもらいたい。私の血圧が10下がった。今日は、いや毎日、私の血圧は大忙しである。亡き師匠が「弟子の相撲を見ていると心臓がいくつあっても足りない」と言っていたことを思い出す。その言葉の意味がようやくわかるようになった。
西岩
2020年9月16日
今日は九月場所四日目。まずは若箭原がいい相撲で勝った。相手を真っ向から押し出す会心の相撲だった。相撲を始めてまだ半年であるが日々成長しているように感じる。若藤岡は立ち合いで遅れて立ってしまった。後手にまわり負けてしまった。もっと立ち合いで相手の目を見て集中して立ってもらいたい。若松永は私が審判の時に土俵に上がった。離れて取る本来の相撲ができたが最後はまわしを取られて負けてしまった。負けはしたが力を出しきった相撲なので仕方ない。次こそ頑張ってもらいたい。ここまで、みんなの成績はまずまずだ。本当の勝負はこれからだ。千秋楽まで頑張ってもらいたい。
西岩
2020年9月15日
今日は九月場所三日目。若金子の16歳の誕生日だった。残念ながらバースデー勝利とはならなかったが、ケーキとプレゼントでお祝いをした。相撲の方は立ち合いは良く、攻めることもできたが逆転されてしまった。内容は悪くないので気持ちを切らさず頑張ってもらいたい。若大根原は相手の動きをよく見てはたき込み。心身ともにいい状態である。若田中は得意の右上手を取っての上手投げ。懐が深く豪快な相撲だった。八女の里は攻め込んでいったがまわしを取られてしまった。こうなっては何もできない。まわしを取らせないように押していくことを覚えてもらいたい。
今日、若金子は16歳になったが、亀の里は何歳なのだろうか。鶴は千年、亀は万年というから凄い。亀は一万年生きるのか、、、亀の里の最期を看取ることができるのはデーモン閣下しかいないな。
西岩
2020年9月14日
九月場所二日目。西岩部屋では昨日土俵に上がらなかった4人が土俵に上がった。まずは若箭原。今日はいいところなく負けてしまった。立ち合いの失敗である。負けてもいいので思いっきり当たっていってもらいたい。相撲はまず体と体がぶつかり合うところから始まる。怖がっていては相撲にならない。といっても若箭原は入門半年の相撲初心者である。長い目で見ていきたい。若大根原は場所前に稽古したことが出た内容だった。頭のつけかた、肘の使い方が上手にできた。覚えが早く運動神経の良さが光った一番だった。若松永は今場所は三段目昇進をかけた場所になる。今日の相撲は得意の突き押し相撲が封じられてしまった。立ち合いの当たりと離れて相撲を取ることをもっともっと意識してもらいたい。八女の里はいい内容の相撲で完勝だった。立ち合いの当たり、脇の締め方、足の運び方など内容が伴った勝利だった。昨日今日で7人が相撲を取って3勝4敗である。そうだ!亀の里も元気よく遊び、たくさんエサを食べていたので白星スタートである。
西岩
2020年9月13日
今日から大相撲九月場所が始まった。朝乃山が敗れるという波乱の幕開けとなった。我が西岩部屋の初陣は若藤岡である。私も審判で土俵下に座る中、土俵に上がった。大きな相手にがっぷり四つになったので危ないと思ったが、そこから堂々と寄り切った。大きな相手を正面から寄り切るのだから力が付いてきた証だろう。若田中は足が出なかった。手だけで相手を押せるものではない。足から踏み込んでいく相撲を取ってもらいたい。若金子は立ち合い低く当たったが上体を起こされ、はたき込まれてしまった。もっと立ち合いの当たりと出足をつけて相手に密着することができれば今日のような負け方はしなくていい。若田中、若金子は入門半年なので本場所でいろいろな経験をして相撲を覚えていくことだ。いよいよ始まった九月場所。全員が勝ち越しをして、西岩部屋が実りの秋になることを祈る。
西岩
2020年9月12日
大相撲九月場所はいよいよ明日が初日である。両横綱の休場は残念であるが大関以下の力士はみんなに優勝のチャンスがあると思って、いい相撲を見せてもらいたい。我が西岩部屋はこの夏も順調に稽古を積んできた。猛暑のなか玉の汗をかきながら頑張ってきた成果を思う存分発揮してもらいたい。場所中も力士たちの相撲のことをこのコラムで書いていこうと思う。しょうもないコラムだが場所中もお付き合いのほどよろしくお願いします。
西岩
2020年9月7日
九月場所まで1週間を切った。台風10号の影響で九州地方は大変な日になった。東京は台風の影響でバケツをひっくり返したような猛烈な雨が降った。夕方になり綺麗な虹が出ていることを発見し、家内と娘と屋上に上がった。屋上から見る虹はスカイツリーに円を描くように綺麗な美しい虹だった。いい迷惑だとは思うが、すぐに力士全員を屋上に呼び、虹をバックに記念写真をとった。そしたらもう一つ外側から新しい虹が弧を描きダブルレインボーが出現した。あっという間に消えてしまったが、なかなか見ることができない虹を見ることができた。時刻は2時ではなく5時だった。
西岩